上智大学では、新入生を対象とする「入学時学生意識調査」、2年生以上の在学生を対象とする「在学時学生動向調査」、卒業時点での成長実感を測定する「卒業時成長実感調査」、卒業生の実態を探る「卒業後動向実態調査」を2022年度より実施しています。

上智大学 入学時学生意識調査

2022年4月に学部に入学した新入生の皆さんにご協力いただいた、入学時学生意識調査の調査結果です。調査結果については、大学執行部、各学部、学生支援部門、ICT部門、施設部門、図書館といった部門に共有し、教学方針や新型コロナ対策、オンライン授業環境の整備等の、検討材料にしています。

ディプロマ・ポリシー(以下、DP)

「問3-5」学部・学科共に入学前にDPの認知度は高い傾向でした。また、DPと自己意識の一致度で、「一致している」「ある程度含まれている」をあわせるとほとんどの新入生がDPで掲げられている能力を身に着けたいと考えていることが分かりました。

大学選定

  • 「問8-10」大学選定にあたって役立った情報は「ホームページ」と「パンフレット」でした。情報入手ツールはスマートフォンが多数ですが、スマホだけを使っているというわけではなく、1/4程度はパソコンを利用しています。
  • 「問14」新入生からは、「キャンパスの立地や周辺環境」「留学環境」が高評価でした。
  • 「問15-17」入学理由としては「学びたい学問分野を学べる」が最多でしたが、学問分野や学び方についての設問になると、「語学教育が充実している」という評価を受けていました。

大学生活

  • 「問20・21」今後の大学生活のなかでどのようなことに力を入れていきたいですか、という設問に対しては、「とてもそう思う」「ある程度そう思う」を含めると、さまざまなことに力を入れていきたいことがうかがえます。その中でもっとも力を入れたいのはなんですか、という聞き方にすると、「専門分野の勉強」が最多でした。
  • 「問22」学生生活に対する不安についての設問では、授業についていけるか不安がある学生がきわめて多くいることが分かりました。「友人ができるか不安」に感じている新入生も多くいました。

卒業後の進路

  • 「問6・7」専門分野と進路との関係は「専門分野と直結した職業に就くことを望んでいるが、それ以外の職業でも構わない」が最多でした。
  • 希望進路は企業への就職志向が強いですが、「未定」と回答した学生も多くいました。

過去に実施した調査

上智大学 一年生調査・上級生調査 2019~2021

一年生調査と上級生調査の、2019年から2021年度までの調査結果です。

2020年度は新型コロナウイルス感染症により、入学前に思い描いていたキャンパスライフと大きく異なる事態となってしまい、一年生の学生生活の充実度・満足度が低い結果となりました。2021年度は、以前の状態に戻った設問がありますが、そうではない設問も散見されます。

調査結果ならびに、自由記述欄については、大学執行部、各学部、学生支援部門、ICT部門、施設部門、図書館といった部門に共有し、教学方針や新型コロナ対策、オンライン授業環境の整備等の、検討材料にしています。

なお、2019年度までは授業内での、アンケート配布・回収を行っていましたが、2020年度以降は、Webアンケートに切り替えたため、回答数・回答率に差異があります。(アンケート実施時期は、毎年12月)

問11 学生生活の充実度

  • 2020年度は、コロナ禍における授業実施形態の問題もあり、1年生の学生生活の充実度は極めて低かった。
  • 2020年度入学生の、2021年度における学生生活の充実度は改善するも、他の学年よりは「充実していない」という回答が多いです。

問5 学習態度

  • 1年次生は、コロナ前(2019)と、コロナ後で、回答平均に違いがありました。
  • 「問5G 授業を欠席した」「問5H 授業に遅刻した」は、どの学年も減少しました。
  • 「問5I 授業をつまらなく感じた」という回答は、コロナ前(2019)に比べて減少しました。

問6 活動時間1:授業関係

  • 「問6A 授業時間」どの学年も2019年度より授業・実習時間は減りました。(上級生は、就職活動による影響か?)
  • 「問6B 授業時間外学習時間」授業時間外学習時間は、2020年度にかなり増えました。この時間に関しては、2021年度は前の水準には戻っていません。

問6 活動時間2:課外活動・アルバイト

  • 「問6E 課外活動時間」課外活動の時間は、2020年度以降どの学年も減少しました。2021年度は以前の水準には戻っていません。
  • 「問6F アルバイト時間」アルバイト時間は、2020年度にどの学年も減少しましたが、2021年度は以前の水準に少しずつ戻っています。

問7 入学後の能力変化

  • 2020年度の1年次生は、問7G、問7H、問7I、で回答平均に違いがありました。
    (「問7G 人間関係を構築する能力」、「問7H 他の人と協力して物事を遂行する」、「問7I 異文化の人々と協力する能力」)
  • 「問7Q コンピューターの操作能力」は大幅に上昇。オンライン授業による効果だと思われます。

問10 大学生活への適応

  • 2020年度の1年次生は、他人と接する機会が少なかった影響がありました。
    (「問10F 大学教員と顔見知りになる」、「問10G 他の学生との友情を深める」)
  • 3年次、4年次生は、コロナ前より「うまくいった」という回答が増えました。

問12 大学教育への満足度

  • 2020年度の1年次生は、他人と接する機会が少なかったため、かなり回答の平均に違いがあります。
  • 「問12A 共通教育あるいは教養教育の授業」「問12A専門教育あるいは所属学科の授業」「問12C 授業全体の質」は、コロナ前(2019)に比べてどの学年も「満足」という回答が増えました。

問13 大学の設備・支援制度への満足度

  • 2020年度の1年次生は、施設利用機会が少なかったため、かなり回答の平均に違いがありました。
  • 3年次、4年次生は、特に違いは見られませんでした。

これまでの改善事例

  1. 授業のグッドプラクティス(良い事例・良い授業方法)の、学部・研究科教員への共有
  2. DP(ディプロマポリシー)の達成度を、カリキュラム改善のための検討資料として学部学科にフィードバック
  3. ハイフレックス授業の実施方法や音声設備の改善
  4. インターネットの対外接続回線の強化、学内無線LAN(Sophia Wi-fi)の機器増設
  5. 教室の換気設備の機能強化などのコロナ感染対策
  6. キャリアセンターの個別相談の相談枠の増設と、オンラインと/対面の双方での実施
  7. オンライン就職活動への対応として、授業の合間に利用できるWEBボックス(wifiを完備した個室)を学内に3台設置
  8. 対面による新入生歓迎プログラム(2020年9月)、2020年度入学生向けの入学式(2021年3月)の企画・実施
  9. 学内でのフレッシュマンウィーク(課外活動団体説明会)の定期的な開催(2020年度後半、2021年度)
  10. 自由記述において寄せられた大学生活や対人関係での不安や不満の声を参考に、保健センター・カウンセリングセンター・学生センター(障がい学生支援)を改組し、2022年度よりウエルネスセンターを設置し、学生支援体制を強化

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