文学部
文学部 | 教育研究上の目的、人材養成の目的、3つのポリシー
〔教育研究上の目的〕
高度な専門教育と質の高い学術研究に基づいて、人文教養の本質である人間探究を行い、もって人類の精神的遺産を将来に継承し、世界と人間を真に理解する力を養うこと
〔人材養成の目的〕
分析力・理解力・表現力の陶冶に基づいて、世界と人間の本質を洞察する根源的な知性を養い、自己実現の自覚をもちつつ主体的に思考し、世界に寄与する自律的人間を養成すること
〔ディプロマ・ポリシー〕
本学部は、哲学・思想・歴史・文学・文化・芸術・情報・身体などを、人文学の基盤にある人間の尊厳とのかかわりのなかで研究します。人文教養を涵養することで、社会のさまざまな分野で未来を創造できる自律的な人間を養成します。また、高度な専門教育と質の高い学術研究の成果を活かして、広く社会と世界に貢献できる人を育てます。学生が卒業時に身につけているべき能力や知識を次のように定めており、次の卒業要件を満たせば、これらを身につけたものと認め、学位を授与します。
- 人間の歴史・文化が集約された資料・情報を、自らの力で批判的に分析・解釈・評価する能力
- 人文教養の基盤である人間性・人格性について深く考察し、十分な裏付けに基づいた自らの意見を他者に分かりやすく表現する能力
- 日本語、外国語を問わず、言語とそれが使われる文化に対する深い理解に基づいた高度なコミュニケーション力
- 人文教養を、社会生活、職業生活、市民生活、ひいては人生そのものに実践的かつ創造的に役立てる能力
〔カリキュラム・ポリシー〕
本学部では、ディプロマ・ポリシーに沿って、専門分野別の学科編成をとっています。各専門分野を学ぶ学生ひとりひとりの関心を重視し、人格的関係に基づいた指導を行います。質の高い、一貫したカリキュラムを通して、学生と教員が一体となって、「人間を考える学問」としての人文学研究に取り組むことができるよう、次の趣旨を盛り込んだ科目によってカリキュラムを編成しています。
- 学部の初年次研修で、基礎的な人文学研究の特徴・勉学態度・表現方法などを指導する。
- 初年次から、各分野の専門教育をカリキュラムに含め、卒業時まで充実した一貫教育を行う。
- 少人数授業やゼミナールによって、学生の自主性・分析力・理解力・表現力・対話力を集中的に養う。
- 全学共通の外国語科目に加えて、各学科の専門的な語学教育を徹底して行う。
- 全学科で卒業論文を必修科目として、長期間にわたる個人指導を行い、総合的な学習到達度を判定する。
- 学科科目とは別に学科横断型のプログラムを設け、各学科の専門領域を超えた人文学の知見を広める機会を設ける。
〔アドミッション・ポリシー〕
本学部は、人間性の探究および人文教養の各領域について深く幅広い関心と動機づけを持つ学生が、学科を選択して入学し、自発的かつ積極的な態度で学業に研鑽することを期待します。そこで、次のような学生を受け入れます。
- 人文教養を主体的に探究しようとする意欲と、学業への誠実な態度を持っている。
- 志望する個別の専門分野について具体的な関心を持っている。
- ものごとを批判的に考え、自らの意見を明確に表現するための基礎的なスキルを身につけている。
- 大学での学修に必要とされる基礎的な教養、知識、語学能力を備えている。
文学部 各学科の教育研究上の目的、人材養成の目的、3つのポリシー
文学部 哲学科
〔教育研究上の目的〕
建学の精神である上智の探求philosophiaに基づき、古今の哲学思想や哲学的問題をその本質から学ぶことによって、優れた思考力・理解力・表現力を養うこと
〔人材養成の目的〕
哲学・倫理・美学・宗教等の研究者及び教育者を育成するとともに、他者のために、他者とともに生きる自立的な人格を育成すること
〔ディプロマ・ポリシー〕
本学科では、建学の精神である上智の探究(Philosophia)の理念に基づき、哲学・思想を根本から研究することによって、人間と世界に関する広く深い理解をもって現代社会に貢献できる人材の養成を目的として、学生が卒業時に身につけているべき能力や知識を次のように定めています。卒業要件を満たせば、これらを身につけたものと認め、学位を授与します。
- 人間と世界をめぐる哲学的問題、なかでも「真」「善」「美」という基本的価値をめぐる哲学的問題の内容と意味を十分に理解し、それらを自ら考える能力
- 哲学的問題を探求してきた人類の歩みに関する十分な知識・教養をもち、その探究の継承者としての自覚と責任をもって探究を続ける能力
- 哲学的問題を自ら考えかつ他の人々と共に考え、哲学の古典文献を原語で読解する能力
- 現代社会の諸事象の根底にある哲学的問題を洞察し、それを哲学的な知識・教養および思考力を基盤として探究し、その成果を説得的に表現する能力
- 以上の哲学的知識・技能・態度を基盤として、自律的に〈他者のために、他者とともに〉生きることによって、多様なものが共生する世界に貢献する能力
〔カリキュラム・ポリシー〕
本学科では、ディプロマ・ポリシーに沿って、次のようにカリキュラムを編成しています。
- 「体系的な科目」(「人間論」「認識論」「自然神学」「形而上学」「倫理学」「美学」)により、哲学の諸問題に関する系統的な理解と、それらをめぐる哲学的な思考力を養う。
- 「哲学史科目」(「古代哲学史」「中世哲学史」「近世哲学史」「現代哲学史」)により、人類の哲学的探究の歩みに関する知識と教養を養う。
- 「演習科目」および「文献講読」により、哲学的な問題を討論・対話を通じて探求する技法と作法、哲学的文献の読解の技能、およびそれに必要な外国語の技能を養う。
- 「哲学思想系列」「倫理学系列」「芸術文化系列」の三系列に配置された「系列科目」により、一人一人の哲学的関心を系統的に方向づけ、主体的に研究に取り組む技法と作法を養う。
- 「卒業論文指導」「卒業論文」により、探究を自律的に計画・遂行し、その成果を公共的・学術的に表現する技法と作法を養う。
〔アドミッション・ポリシー〕
本学科では、次のような学生を受け入れます。
- 人間とそれをとりまく世界にさまざまな問題を見出し、その問題の表層的な解決ではなく本質的な理解を求めて、主体的・対話的・協働的に探求することに強い関心と意欲を持つ。
- 〈知恵を愛し求めること〉としての哲学を通じて思考力、判断力、表現力を陶冶することによって、〈他者とともに他者のために生きる〉ことに強い関心と意欲を持つ。
- 人間の社会、文化、歴史に関する基礎的な知識・教養と、日本語の優れた理解力・表現力、および堅実な英語の技能を持つ。
文学部 史学科
〔教育研究上の目的〕
歴史学の理論や方法を学ぶことによって、種々の出来事や社会現象に対する鋭い調査能力や真偽鑑定能力、さらに社会や時代を多元的・総合的に評価できる力を養うこと
〔人材養成の目的〕
過去への探求によって、人間社会の問題点の歴史的起源を理解し、現状改革のために自分の考察結果を広く社会に発信して、未来への指針を示すことのできる人材を養成すること
〔ディプロマ・ポリシー〕
本学科では、現代社会を現状固定的にではなく、歴史的に形成されてきたものとして批判的にとらえる能力を身につけ、多文化共生の基盤となる多元的な歴史認識と国際的な視野をもって、社会に貢献できる人材の養成を目的として、学生が卒業時に身につけているべき能力や知識を次のように定めています。卒業要件を満たせば、これらを身につけたものと認め、学位を授与します。
- さまざまな社会事象現象について広い視野から歴史的な洞察をする能力
- 既存の研究に即して、自ら問題を発見する能力
- 各種の史料を正確に解読し、史実を調査・分析する能力
- 調査結果から一定の歴史像を構築し、的確に表現・発信する能力
〔カリキュラム・ポリシー〕
本学科では、ディプロマ・ポリシーに沿って、「幅広い学習から専門性の高い研究」へといたるよう、次のようにカリキュラムを編成しています。
- 1年次に、歴史学の初歩的な理論や方法を学び(「研究入門」「入門演習」)、各分野の基礎知識を幅広く獲得させる(各種「概説」)。
- 2年次に、各自の専攻分野を決定し、それぞれの分野の重要な諸研究や原史料に触れる(「教養演習」、「講読演習」)とともに、最新の研究成果や専門的な知識・技法・考察能力を身につけさせる(各種「特講」)。
- 3年次に、原語で書かれた専門書や原史料の正確な読解能力を培うとともに、プレゼンテーションや討論を通じて研究能力の育成をはかる(各種「演習」)。
- 4年次に、これまでの学修の集大成として、自ら問題を発見して追究し、それを論理的・客観的に表現・発信する力を身につけさせる(卒業論文)。
〔アドミッション・ポリシー〕
歴史学は「過去を学ぶことによって、現在を深く理解し、未来への指針を獲得する」学問です。それに向いている資質を持った以下のような学生を受け入れます。
- さまざまな社会事象やその歴史的背景について、幅広い関心と知識欲を持っていること。
- ありきたりの解説に満足せず、自分の頭で考え問題点を発見しようとする主体性を持っていること。
- 史料の記述とねばり強く対話し、客観的に読解できるような忍耐力、文脈を把握する論理的な思考力を持っていること。
- 自らの主張を理論的に組み立て、他者に分かりやすく提示できる表現力を持っていること。
文学部 国文学科
〔教育研究上の目的〕
日本文化研究の中核を担う学科として、国文学・国語学・漢文学の有機的連関のもと、古典学を教育・研究の基盤にすえ、読解力・思考力・表現力を鍛えながら、人間・社会・文化の本質を問う学識と見識を養うこと
〔人材養成の目的〕
専門性と学際性を兼ね備えた多角的な思考方法の養成を重視し、教育・研究の世界をはじめ、国際化のなかで貢献しうる人材を養成すること
〔ディプロマ・ポリシー〕
本学科では、原典資料を精密に解読する力を持ち、そこから得られた確実な論拠に基づいて、独自の見解を説得力のある形で公表することができることを目指し、どのような時代・分野を専攻する者でも、国文学(日本文学)・国語学(日本語学)・漢文学の三分野を偏りなく学びます。学生が卒業時に身につけているべき能力や知識を次のように定めており、卒業要件を満たせば、これらを身につけたものと認め、学位を授与します。
- 江戸期以前の原典資料が精確に解読できる技術を身に着け、そのために必要な、背景の文学史・国語史の知識を活用する能力
- 江戸期以降の板本や、近代・現代の多種のメディアを理解し、それらに依存した各時代の言語表現についての、的確な判断力
- 上代から現代に至る各時代の言語作品の歴史とそれぞれの特質を、原典資料に基づいて理解し、諸学説の得失を根拠を以て論じる能力
- 各時代の日本語の音韻・文法特徴を、具体的な言語作品に基づいて調査する方法を修得し、その調査に基づき独自の見解を発表する能力
- 漢文訓読の技術を身に着け、漢文訓読の歴史を把握した上で、漢文表現が日本語にもたらした精華を理解して、文語文・漢文を味読する能力
- 上記の知見と判断力・表現力の醸成の上に、卒業論文を執筆し、客観的で着実な原典解読に基づいて、独自の見解を主体的に主張し、しかもそれが独善に陥らないような対話性・協働性
〔カリキュラム・ポリシー〕
本学科は、ディプロマ・ポリシーに沿って、国文学(日本文学)・国語学(日本語学)・漢文学の三分野を偏りなく学ぶことにより、日本の言語文化の精髄に達し得るように、原典資料の精密な読解を重視し、次の趣旨を盛り込んだ科目によってカリキュラムを編成しています。
- 江戸期以前の原典資料が精確に解読できるような導入・指導を行ない、併せて、そのために必要な背景の文学史・国語史の知識を与える。
- 江戸期以降の板本や、近代・現代の多種のメディアについての指導を行ない、各時代の言語表現との相関について、的確な判断力を養う。
- 上代から現代に至る各時代の言語作品の歴史とそれぞれの特質を、原典資料に基づいて理解させ、主要な学説・論争について、根拠を以て論じ得る力を養う。
- 各時代の日本語の音韻・文法特徴を、具体的な言語作品に基づいて調査する方法を修得させ、その調査に基づき独自の見解が発表できるように指導する。
- 漢文訓読の技術を身に着けさせ、漢文訓読の歴史について指導した上で、漢文表現が日本語にもたらした精華を紹介して、文語文・漢文を味読させる。
- 上記の知見と判断力・表現力の醸成の上に、卒業論文を課し、客観的で着実な原典解読に基づいて独自の見解を主体的に主張させ、それが独善に陥らないための対話性・協働性を、論文指導の過程で養う。
〔アドミッション・ポリシー〕
日本の伝統的な言語文化と日本語の特質を理解するために、文語や漢文訓読も含んだ日本語の豊かな言語作品を、国文学・国語学・漢文学の領域で広く深く学ぶ意欲を持ち、そのための基礎的な読解力を備えている学生を受け入れます。
- 古代から現代に至る日本の文学作品に関心があり、それぞれの原典資料を、より深く、より綿密に判断して読み解く力を更に伸ばし、自らの主体的な新しい読み方を発見し、それを他との対話の中で磨いて行くことに意欲がある。
- 古代から現代に至るまで一貫して「国語」であり続けた日本語の仕組みを、時に他国語との対照も交えながら、主体的に解明して行くことに意欲がある。
- 日本語・日本文学の歴史で、常に基盤の一つであった漢文体に関心があり、漢文体の作品を味わう力を、更に伸ばすことに意欲がある。
文学部 英文学科
〔教育研究上の目的〕
英米の文学、思想、文化の知見を広めるとともに、体系的かつ批判的な視点から問題を見つけ、調査・分析によって得た結果を日英両言語で論理的に伝達する能力を身につけること
〔人材養成の目的〕
言語、文化、思想、歴史、社会の深い理解に基づく見識と高度なコミュニケーション能力を用い、国際社会において現実に起こりうる未知の諸問題に対処できる人材を養成すること
〔ディプロマ・ポリシー〕
本学科では、人間的営為に必然的に付随する意味の多義性、曖昧さを読み解くためのリテラシーを獲得する人材の養成を目的として、学生が卒業時に身につけているべき能力や知識を次のように定めています。卒業要件を満たせば、これらを身につけたものと認め、学位を授与します。
- 日本語と英語で現実の表象の仕方が異なることを理解する能力と発信・受信の双方向における言語表現の多様性への感受性
- 文化の多様性、異文化理解といった概念を、社会の表層を上滑りする言説としてではなく、自らの言葉で再構築、再解釈する必要性を認識するために不可欠な読解力、思考力、想像力、表現力
- 知的訓練を体系的に積み重ねることによって、社会のさまざまな側面で遭遇する現実的な課題に対し、自らの置かれた立場を見失うことなく対処する能力
- 言語の有用的側面の先に存在する、学問という知的営為がもたらす豊かさの重要性を実感する能力
- 日英両語における高水準の言語能力および英語圏の言語、文学、歴史、文化に関する系統的な専門知識を修得し、それを実社会での生活や仕事に活用する能力
〔カリキュラム・ポリシー〕
本学科では、ディプロマ・ポリシーに沿って、言語の社会的側面と言語芸術としての側面の両者に重点を置くことで、リテラシー獲得のための相乗効果が得られるよう、次の趣旨を盛り込んだ科目によってカリキュラムを編成しています。
- 4年間の学修過程のなかで、3つに大別された専門領域コースのいずれかを選択し、それぞれの領域に必要な専門的知識を順を追って体系的に学ぶことにより、系統的な知識の獲得、理解、応用の実現を可能にする。
- 知識の享受、個々人での読解、学生相互間での議論、他者に向けてのプレゼンテーション、教員との双方向的な意見交換といった多様な知的訓練を織り交ぜることで、理論と実践両面における汎用的な言語表現能力を体得させる。
- 4年間にわたり、自習も含めた自立的、主体的な学修に裏打ちされたスキル・クラスを通して英語の高度なリテラシーを獲得すると同時に、その学修過程を、日本語という第一言語についての知識と運用能力を意識的に捉え直す契機とする。
- 英語という他者の言語で書かれた他者の体験についてのテクストを精読することで、言語の意味作用の多義性に意識的になるようにする。
- 系統的に修得された英語圏の言語、文化、歴史に関する知識の活用として、英語教員や翻訳家などの専門職養成科目を配置する。
- 修得した専門分野の知識力、言語力、思考力の集大成として、日本語ないし英語で独創的かつ論理的な卒業論文を作成させる。
〔アドミッション・ポリシー〕
本学科では、言葉というもの全般に興味があり、特定の言語のもつ社会的な意味作用や、言語表現としてのテクストの読解、分析に関心がある学生を受け入れます。
- 英語の修得が必要である理由を、国際共通語であるからという点のみに求めてしまうのではなく、国際共通語としての英語をとりまく負の要素も視野に入れたのち、それでもなお英語を学ぶ意味はどこにあるのかを考えることができる。
- 言語こそが人間の営為の根幹を形作っていることを理解し、その人間の言語活動の重要な一角を成している文学に、一定以上の関心がある。
- 他者を知るということは自己を知ることと連動しており、そのための媒介となるのが言葉であり、また言語表現としてのテクストであることを認識したうえで、そのテクストを読み解くための一定以上の英語運用能力を有している。
文学部 ドイツ文学科
〔教育研究上の目的〕
総合的なドイツ語運用能力を習得し、古典から現代にいたるドイツ語圏の文学、思想、美術、音楽などを歴史的・文化的文脈のなかで考察する能力を養うこと
〔人材養成の目的〕
ドイツ語圏の文学・文化を広い視野において考察することを通じて、複眼的な視点、柔軟な判断力、高度な言語表現能力をもつ人材を養成すること
〔ディプロマ・ポリシー〕
本学科では、ドイツ語の学修とドイツ語圏を中心とする欧米の文学・文化の研究によって、以下の資質を備えた人材の養成を目的としており、学生が卒業時に身につけているべき能力や知識を次のように定めています。卒業要件を満たした学生には、学位を授与します。
- 総合的なドイツ語技能(読む・聞く・話す・書く)を修得することで、ドイツ語話者との共感に基づく高度なコミュニケーションを、日常会話から学問的議論まで様々なレベルにおいて実現する能力
- 文学及び美術や音楽等、諸芸術の研究・享受により育まれた豊かな想像力と論理的創造的思考力をもって、古今の多種多様なテキストの意味内容を的確に把握する能力
- 様々な時代や地域、文化現象における問題点、研究テーマを自ら発見し、分析的に考察する能力。またそれによって得た知識や見解をドイツ語ないし日本語で明晰に表現する能力
- ドイツ語と英語の学修によって獲得された「複言語主義」的視点において、世界の多様さと豊穣さを認識し、多角的な視座から人間の来し方行く末を洞察する能力
- 自国とは異種の思想・文化を歴史的社会的背景もろとも理解することで、他者に向かって開かれた精神性を身につけ、ドイツ語圏文化に関する広範かつ深い理解に基づいて、自国と欧米諸国との相互理解、文化交流に貢献する能力
〔カリキュラム・ポリシー〕
本学科では、ディプロマ・ポリシーに沿って、異文化間交流に寄与する資質と能力を開発・促進するため、ドイツ語の学修及びドイツ語圏文化の研究を軸に、次のようにカリキュラムを編成しています。
- 1・2年次では、総合的実践的なドイツ語能力(会話・読解・作文)を短期間で確実に体得できるよう、日本人とネイティブ教員が連携して実施する小人数の語学授業に能動的に参与させる。
- 初年次においては、ドイツ語圏の言語・歴史・芸術に関する概括的な知識、文化研究の方法論を修得し、さらに人文科学研究における問題意識を培うための科目群を配置する。
- 3・4年次では、ドイツ語圏の文学、諸芸術を主題とする多様な講義・演習、上級レベルのドイツ語科目を通じて学識を深化させると共に、批判的分析能力、総合的判断能力、実践的コミュニケーション力を養う。
- 4年次には、在学中に修得した文化研究の手法及び知識の集大成として、また優れて学問的な論理構成力を身につけられるよう、教員の個別指導の下、日本語ないしドイツ語での卒業論文を作成させる。
- 日独比較文化研究、文学部横断プログラム、他学部他学科開講科目の履修、またドイツ語圏大学への留学を通じて、自他の歴史や社会、文化に対する俯瞰的な視野の獲得と、より深い相互的理解の実現を図る。
〔アドミッション・ポリシー〕
本学科は、上智大学の建学の精神についての十全な理解に加えて、以下のような資質を持った学生を受け入れます。
- ドイツ語圏の文学、芸術、思想、歴史等々に大きな関心を持ち、それらの学修に不可欠のドイツ語能力を確実に体得するため、日々の地道な努力を厭わず、自発的・持続的に勉学に取り組むことができる。
- 異文化に関する新しい知識や体験を求めようとする知的好奇心が旺盛で、自由で柔軟な精神を有し、加えて高度に学問的な内容の文章を読み書きするのに必要な論理的思考能力と豊かな言語表現力を持っている。
- 現代世界のありようを多角的に捉えることのできる視点、そして自己とは異質な文化を育んできた「他者」に対する想像力と寛容の精神、畏敬の念をもって、自国とドイツ語文化圏の相互的理解と協力関係の深化に貢献しようという強い意欲を有する。
文学部 フランス文学科
〔教育研究上の目的〕
読む・書く・聞く・話すという4つのフランス語運用能力を総合的に習得させるとともに、文学を中心に、フランス文化に関する深い教養を身につけさせること
〔人材養成の目的〕
高度なフランス語運用能力とフランス文化に関する教養を備え、複眼的思考と異質なものへの寛容さを身につけた、国際的な場でも活躍できる人材を養成すること
〔ディプロマ・ポリシー〕
本学科では、フランス語の修得、及びフランス語圏の文学を中心に、様々な文化・社会事象の学習を通じて、複眼的思考や批判的精神や創造性を備えた人材の養成を目的として、学生が卒業時に身につけているべき能力や知識を次のように定めています。卒業要件を満たせば、これらを身につけたものと認め、学位を授与します。
- 文学や芸術・文化に対する関心と理解力
- 仕事や研究や社会貢献に役立つフランス語運用能力
- 情報や知識を能動的に獲得し、それを客観的かつ多角的に分析する思考力
- 自分の意見や研究の成果を、口頭や文書で的確に構成する力と、わかりやすく伝える表現力
- 自発的に課題を見出だし、解決してゆくための総合的な力
〔カリキュラム・ポリシー〕
本学科では、ディプロマ・ポリシーに沿って、入学から卒業まで、専任教員が継続的に学生の知的成長に寄り添い、ひとりひとりの個性を尊重しながらその能力を伸ばしてゆくことができるよう、次の趣旨を盛り込んだ科目によってカリキュラムを編成しています。
- 1・2年次のフランス語教育においては、小人数のクラス編成により、読む・聞く・書く・話す能力をバランスよく養成する。また人文学研究に必要な知識や方法論と、口頭発表や論文作成に必要な技術やアカデミック・リテラシーを身につけさせる。
- 3・4年次には、文学テキストの精読や文学研究に加え、高度な実践的フランス語運用能力を修得するための科目や、美術、舞台芸術、映画、思想、社会など、様々な領域に関わる科目を開講し、個々の学生が自らの関心に応じて、文化・社会事象を探求できる力を養成する。
- 卒業論文を必修科目として、4年間に修得したあらゆる知識や分析力を総合的に活用させる。
- 4年間の学習における教育目標の一貫性、および教育プログラムの継続性と発展性を重視する。またいずれの段階においても、一方的な知識伝達に終始することなく、学生の資料収集能力や読解力、表現力、協調性をのばすための実践的な教育を重視する。
- 高度なフランス語力とフランス及びフランス語圏の文化や社会に関する知識を身に着け、英語・日本語以外の言語による情報の収集と発信、及び異文化社会間の相互理解や協力関係の深まりに寄与する人材を育成する。
〔アドミッション・ポリシー〕
ひとりひとりがフランス語の修得と、フランス語圏の文学をはじめとする文化事象の学習を通して人間に対する理解を深め、他者との平和的共存をはかりつつ自己の個性を高めてゆくことを期待する本学科は、以下のような学生を受け入れます。
- フランス語やフランス語圏の文学・文化を学び、柔軟かつ論理的な思考力を養い、自己とは異質なものを理解することに関心や意欲がある。
- 人文学に関する講義を聞いたり、芸術作品を鑑賞したり、書物や論文を読んでその要点をまとめたり、自分の考察を口頭や文書で発表するために必要な常識と、言語能力とを備えている。
- 自発的、主体的に考え、学ぶことができると同時に、他者との対話や共同作業を通じて学びあうことの意義を認識している。
文学部 新聞学科
〔教育研究上の目的〕
ジャーナリズム、メディア・コミュニケーション全般を対象に、その社会的役割や機能、影響過程など、報道やメディアに関わる諸問題を幅広く考察すること
〔人材養成の目的〕
社会人に必要なコミュニケーションに関する教養を備え、高度なコミュニケーション能力とメディア・リテラシーを身につけた人材を養成すること
〔ディプロマ・ポリシー〕
本学科では、学生が卒業時に身につけているべき能力や知識を次のように定めています。卒業要件を満たせば、これらを身につけたものと認め、学位を授与します。
- ジャーナリズム、メディア・コミュニケーション、情報といった諸領域を対象としたこれまでの学問的蓄積と、それらを踏まえた実践的な調査能力、分析力、批判力、構成力、表現能力
- 「理論と実践」の両面からバランスよく学び、ジャーナリズムの現場やメディア・コミュニケーション、情報などを扱う分野で活躍するための能力
- 情報化が進む現代社会を、よりよく生きるための高度なコミュニケーション能力とメディアリテラシー
〔カリキュラム・ポリシー〕
本学科では、ディプロマ・ポリシーに沿って、次の趣旨を盛り込んだ科目によってカリキュラムを編成しています。
- ジャーナリズム、メディア・コミュニケーション、情報に関する諸領域を、理論的アプローチ、メディア別のアプローチ、国際的なアプローチ、現実的な諸問題の分析アプローチから学ばせる。
- 上記カリキュラムと並行して、その表現力、検証力、批判力などの能力の向上に向けた実践的アプローチもバランスよく扱うことで、「理論に偏せず、実践にも偏らない幅広い教育」を実現する。
- 全ての学生が、専任教員が担当する個別の演習を履修し、小人数教育のなかで、批判的な見方や研究・分析の能力、倫理を醸成する。
- 4年間で修得した知識、分析力、技能の集大成として、専任教員の個別指導の下で卒業論文を課す。
〔アドミッション・ポリシー〕
本学科では、以下のような学生を受け入れます。
- 情報化が進む現代社会において、ジャーナリズムやメディア・コミュニケーションの諸領域に積極的な関心を持ち、それを深く学び、考える意欲がある。
- 現代社会に対する問題関心を突き詰める姿勢と、それらの問題について批判的に検証する論理的な思考力、判断力がある。
- 自らの問題関心に基づいた調査研究の成果を表現する能力、説明する対話力がある。