アセアン10ヵ国の文化遺産教育マニュアル・ワークショップを開催しました

上智大学アジア人材養成研究センターは、カンボジア王国文化芸術省ご協力の下、「アセアン10ヵ国の文化遺産教育マニュアル・ワークショップ」注1)を開催しました。2024年10月29日から11月4日まで7日間、プノンペン市の文化芸術省とシェムリアップ市の上智大学アジア人材養成研究センターを会場として、東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国から、7ヵ国合計9名の文化遺産教育を担う若手専門家たちが参加しました。注2)

ワークショップでの特別講義 アガスティン サリ理事長
シェムリアップ市のアジア人材養成研究センターで記念撮影

今回のワークショップは主に次の3点から構成され、実施されました。

  1. 博物館(プノンペン国立博物館、シハヌーク・イオン博物館、バッタンバン州立博物館、バンテアイ・メンチェイ州立博物館)及び遺跡現場(アンコール・ワット西参道、バンテアイ・クデイ寺院)を視察し、現場担当者と意見交換を行う。
  2. 特別講義(日本、インド、タイ、カンボジアの各事例紹介)とワークショップ参加者のカントリーレポート発表により、アセアン各国の文化遺産教育を学ぶ。
  3. 文化遺産教育マニュアルの演習課題に参加者が小グループで取り組み、参加者の相互理解を深め、同マニュアル(カリキュラム骨子)作成への課題を理解する。

ワークショップを終えた参加者からは「参加者は異なる国々から集まり、経験を共有することができた」、「ワークショップを通じて得た知識や経験を活かし、今後も文化交流を続けたい。」等のコメントがあり、次回の再会を期して終了となりました。

なお、本ワークショップの成果報告書は2025年2月頃発行の予定です。

注1)本事業は、文化庁委託事業である、令和6年度文化遺産国際協力拠点交流事業「アセアン10ヵ国の文化遺産教育マニュアル(カリキュラム骨子)に資する国際連携の構築事業」として実施されました。

注2)東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟10ヵ国のうち、マレーシア、フィリピン、タイ、ベトナム、ラオス、ミャンマー、カンボジアの7カ国、合計9名(男4、女5)が参加しました。

注3)本ワークショップの模様は、カンボジア王国文化芸術省、国立アンコール地域遺跡整備機構(アプサラ機構)のメディアでも採り上げられました。