日蘭平和交流事業を開催しました

2023年10月26日(木)、「外務省日蘭平和交流事業」の一環として、オランダから6名の招へい者の方々が本学へ来校し、学生との交流を行いました。第二次世界大戦のさなかの1942年、旧日本軍はオランダ領東インド(現インドネシア)に侵攻し、在留オランダ民間人9万人を抑留しましたが、この交流事業はそうした日本に特別な感情を持つ抑留経験者の心からの和解の促進を目的としており、上智大学人間の安全保障研究所およびグローバル教育センター主催により実施されました。

人間の安全保障研究所所長・青木研先生(経済学部経済学科教授)の歓迎のあいさつ、グローバル教育センターによる上智大学の紹介ののち、参加学生から「日本の中のオランダ」・「オランダの中の日本」をテーマにしたグループプレゼンテーションの発表がありました。プレゼンテーションでは和やかな雰囲気の中で、オランダ語の読み方を招へい者の方々に尋ねたり、オランダでの経験を共有するなど、双方の知識や経験を共有しつつ互いの文化や歴史についての知見を深めました。その後、招へい者6名それぞれが過去の体験やこれまでの感情、今回の日本滞在への思いを語りました。現在でも忘れることのできない辛い記憶を、感情を交えながら共有してくださり、それに対する学生のコメントからも、戦争下で起きたことを知り、その事実を忘れないこと、そして今後何ができるかを考えていく重要性を改めて実感しました。

招へい者の方々と学生の活発な交流は時間いっぱい続き、終了時には「いつでも連絡してね」と招へい者の方が学生へ連絡先を渡す様子や、「また会おう」と口々に言い合い別れを惜しんでいる様子が見受けられました。