2025年度実践型プログラム「東南アジアに学ぶA」を実施しました

2025年8月30日〜9月10日に実践型プログラム「東南アジアに学ぶA」をタイ・ラオスの2カ国で実施しました。

本プログラム「東南アジアに学ぶ(実践型プログラム)A」は、歴史や文化の多様性に富み、その政治・経済・社会がダイナミックに変貌している東南アジアを対象に実施する、現地渡航を伴うプログラムです。メコン地域の経済活動を促進してきた3つの経済回廊のうち、今回はタイのバンコクから中国の昆明を繋ぐ「南北経済回廊」の起点であるバンコクとその中間であるメコン地域の内陸部に位置するラオスの古都ルアンプラバンに滞在しました。学部1年生から4年生まで計15名が廣里恭史教授による指導のもと、2回の事前講義後、まずは経済発展が著しいタイ・バンコクに滞在し、バンコクの市中探索(フィールドワーク)とその共有のためのワークショップを行いました。

バンコク市中探索
バンコク市中探索共有ためのワークショップ

その後、ラオス最後の王朝が置かれた古都ルアンプラバンに移動し、世界遺産にも認定されたフランス植民地統治下を思わせるルアンプラバンの街並みや早朝に托鉢が行われる光景、メコン川クルーズから見る夕焼けと夜空に輝く満月など、古都ルアンプラバンの歴史・風土・文化が一体となる非日常を体験しました。

早朝の托鉢体験
メコン川クルーズ

また、国立博物館やハウス博物館を訪問し、王朝の歴史やかつての生活スタイルなどを学び、象の村や水牛農場の訪問では実際に動物に触れることで人との共生や環境保全の在り方、コミュニティ開発との関連性を考え、実際に米作(田植え、脱穀、精米)の体験を通して持続可能な農業について体験し、観光地となっているクワンシーの滝ではエコツーリズムの在り方を考えました。その他、私立小学校を訪問し、学校運営や学習環境をめぐる状況についても理解を深めました。

農業体験(田植え)
クワンシーの滝訪問

さらに、ラオスのルアンプラバンでは持続可能な未来社会とは何か、またその在り方や道のりについての問いの示唆を得るため、同世代の大学生との協働学習や地域住民との交流、様々な体験や訪問を通じ、地域の課題とその取り組みについて学び、自律的で循環型の持続可能な未来社会とは何かについて考察しました。ラオスの国立大学の1つであるソパノボン大学では教員や学生と、①多文化共生、②環境保全と持続可能なツーリズム、③農業と所得向上、 ④教育とスキル開発、の4つのテーマに分かれてグループワークを行いました。最終日には、ソパノボン大学の教員や学生とのディスカッションによってさらに理解を深めた後、グループごとに作成した発表資料をもとにプレゼンテーションを行いました。発表後にはソパノボン大学・上智大学教員らから講評をいただき、全員にプログラム修了書が手渡されました。

ソパノボン大学でのグループワーク
ソパノボン大学にて修了書を授与

実践型プログラム「東南アジアに学ぶA」は各施設の訪問や体験、訪問先での同世代の学生や地域の人々との交流を通して、座学だけでは得ることのできない充実した12日間を過ごす、まさに「東南アジアを学ぶ」ことのできる実践的なプログラムです。