2024年度実践型プログラム「AJCU-AP サービスラーニング・プログラム」を実施しました

伝統衣装を着て全体写真

 2024年8月5日~17日に、実践型プログラム「AJCU-AP* サービスラーニング・プログラム」が実施されました。

 本プログラムはイエズス会系大学のイグナチオ的教育方針に基づき、「研究と教育の場(大学)」と「(途上国の)地域社会への貢献」を融合させることを目的としたプログラムです。
サービスラーニング・プログラムは、参加学生が「開発(Development)」の知識と経験を共有する場として、学術的探求と、地域社会における実践をリンクし、機能するように設計されています。
 2024年度はフィリピン・ダバオ市にて実施となり、計5か国から全7校(本学含む)が参加しました。

 今年度のテーマは「Democracy under Siege: An AJCU-AP Service Learning Program on Democratic Resilience」で、民主主義に関する講義やディスカッション、貧困地域でのホームステイなどを通じて学びを深めました。

講義の様子

 プログラム期間中は民主主義に関するレクチャーやフィリピンの歴史、社会問題に関するセッションが多く行われ、ホスト校の学長や副市長、議員との対話を通じてフィリピンの現状や課題について深く理解する機会が設けられました。
 他にも、参加者同士の交流を深めるためのコミュニティビルディング活動や、他国の文化紹介の機会も設けられ、異なる文化や背景を持つ参加者との交流を通じて多様な視点を得ることはもちろん、貧困地域での三日間のホームステイを通じ、現地の生活や貧困の現実、ホストファミリーとの交流を通じて地域の人々のつながりと多面的な体験を得ました。

各国の文化発表会では「さくらさくら」と「阿波踊り」を披露しました。

 プログラム終盤では、ホームステイや全体の活動を振り返り、学んだことをもとにポストアクションプランを作成、学びを実際の行動に移すための具体的な計画を立てる形で締めくくられました。

 プログラム全体を通じ、参加者達は民主主義とは何か、誰の声をもとに作られるべきかを考え、貧困世帯への支援の必要性やポピュリズム、SNSの影響についても学んだ学生からは「文化や言語の壁を越えて他国の参加者と深い交流を持ち、異なる視点や新しい知識を得ることで国際的な対話の重要性を改めて実感した。イエズス会教育を実体験し、日々のセッションやディスカッションを通じて得た知識を今後の活動に活かしていきたい。」との声が寄せられました。

ホームステイした海岸地域 の様子

 AJCU-AP サービスラーニング・プログラムは、ホスト校の文化や考えに直に触れる事で現代社会の抱える問題について深く学ぶことができる貴重なプログラムであり、参加者同士の交流を通じて国際的な視野を広げることができます。イエズス会大学としての本学ならではのプログラムの1つですので、興味のある方は2025年4月以降の募集要項を是非ご確認ください。

大学内の教会にて、学生や地域の住民とともにミサに参加

* AJCU-AP(アジア-パシフィック イエズス会大学連盟)は、アジア太平洋地域のイエズス会系大学のネットワークです。 https://ajcu-ap.org/