2024年3月18日～22日に「オーストラリア国立大学（ANU）との国際協働学習プログラム」がオーストラリアの首都であるキャンベラにて実施されました。本プログラムは2024年度からの科目化に向けてパイロットとして初実施され、ANU側からは12名、本学からは7名の計19名の学生が参加しました。

　本プログラムは毎年異なるテーマに対してオーストラリアと日本の2国間でのコミュニケ（提言書）を取りまとめ、両国が直面する社会課題の解決と、理想とする社会の達成を目的としています。

　初回実施となった2023年度のテーマは「Diversity and Inclusion」。

　両国における先住民、セクシュアリティ的多様性、教育的多様性など、参加者たちは個人の興味関心に合わせて事前学習を行い、プログラム初日には各自プレゼンテーションを実施しました。

　プログラム前半は両学計8名の教授陣からレクチャーを受け、パネルディスカッションや質疑応答、学生間でのグループディスカッションを通して両国での社会課題の洗い出しやそれに対する意見交換を熱心に行い、コミュニケ作成に向けての準備を行いました。

　プログラム最終日の閉会式では、各校から1名ずつが代表として本サミットでの学びや気づき、そして今後自らが目指す社会への思いを発表し、参加者全員でコミュニケを表明しました。 コミュニケでは4つのテーマ（①教育、②協議、③土地に根差した人々への資金援助及び援助、④説明責任と方針の見直し）を軸にした提言を取りまとめ、両国が多様な視点やアイデンティティを促進し、差別のない環境を作る事、そしてより平等な社会を目指すことを誓って本サミットは幕を閉じました。

　参加した学生達はサミットに向けて、合計100ページ近くの文献や資料を読み込み、事前課題である15分間の個人プレゼンテーションを作成する等、多くの時間を準備に費やしました。

　決して簡単ではない中でも準備を進めた参加者たちからは、「新たな学びを得たことで、１人１人にできることがあり、身近な人たちとのコミュニケーションをより深めていくことで数ある社会課題を解決することができるとの学びを得た」との声が聞かれました。

　本プログラムではそうした知識と経験を得ることができる他、オーストラリアの学生との交流も深めることができる等、学術的経験にとどまらない体験ができます。 2024年度は秋学期開講科目として実施し、2025年3月に本学にて開催予定です。本プログラムへ興味のある方、新たな気づきや学び、そして国際交流を行いたい方はぜひ、挑戦してみてください。