実践型プログラム「日本のなかの多様性ー日本のなかのラテンアメリカー」を実施しました

Gente Miúdaブラジル学校の生徒の歓迎を受けて

2026年1月29日から2月24日まで、実践型プログラム「日本のなかの多様性-日本のなかのラテンアメリカ-」を実施しました。この科目は、日本に暮らす海外出身者に焦点を当て、講義とフィールドワークを通して学ぶ新しいプログラムです。6学部7学科に所属する17名の参加者は、宮﨑幸江、田村梨花、ジアスニウタ各教授の指導のもと、日本における多文化共生の現状について理解を深めました。

ペルー出身の保護者の方から話を聞く

事前講義では、日本とラテンアメリカをつなぐ移民の歴史や、ラテンアメリカをはじめ外国に繋がりを持ち、現在は日本に住んでいる子供たちの教育に関する基本知識を習得しました。その後、本学短期大学部が継続して取り組んでいる秦野市でのサービスラーニング活動に出かけ、児童・生徒への学習支援を実際に体験しました。市内7つの小中学校に配置された参加者は、児童・生徒の学習環境や教員の対応、実際のカリキュラムに触れ、外国にルーツを持つ子供たちの置かれた現状について考察しました。週一回のフィールドワークではありましたが、3週間にわたり同じ学校を訪問できたことから、公教育における外国ルーツの子どもの社会的包摂の現状を継続して経験することができました。座学ではわからない子どもたちの葛藤や学校生活における課題について、新たな視点を感じることができる機会となりました。

ブラジル人学校の生徒との交流セッション

続いて、群馬県のブラジル人学校2校を訪問しました。どちらもブラジル教育省から認可を受けた教育機関です。初めに訪れた太田市のピタゴラス校(Escola Alegria de Saber)では、ディスカッションや昼食を通して同校の生徒と交流しながら、日本におけるブラジル人学校の様子を実際に見ることができました。

ブラジルプラザでのグループワーク
大泉町観光協会でサンバ!

また、大泉観光協会の方による同町の国際交流事業に関する説明や、日本ブラジル中央協会の方による在日ブラジル人に関する講義を受けることで、学校見学を通して得た知見を日本社会とのつながりにまで発展させて考える機会になりました。

太田市のスーパー前で

次に訪れた大泉町のジェンチ・ミウダ校(Escola Gente Miúda)では、「なぜ日本のブラジル人学校で学ぶのか」「将来計画について」といったテーマで、ディスカッションが進みました。まず学校の歴史と教育方針についての説明がありました。その後、グループに分かれ、生徒たちと地域社会での日常生活や将来の計画などに関する様々な話題について話し合いました。また、ブラジルの伝統的なダンスの披露や、生徒たち同士の交流を促す楽しいアクティビティも行われました。これらのアクティビティの後、ブラジル風バーベキューを味わいながら、ブラジルの食文化について学ぶ機会を得ました。大泉町および太田市でのフィールドワークは、本プログラムに参加した学生達にとって、日本にいながらにしてブラジルの雰囲気を体験できる貴重な機会になりました。

シュハスコランチ

ブラジルの格闘技カポエイラの楽器紹介

事後講義では、各グループがフィールドワークを通して考察したことを発表しました。秦野の公立小中学校と群馬県のブラジル人学校の環境の差異を踏まえ、秦野の環境は「日本語習得や多文化理解につながりやすい」「言葉の壁や生活習慣の違いから、心理的孤立感を生みやすい」「外国にルーツを持つ子供たちのために特別カリキュラムを組むことは難しい」、群馬の環境は「安心感、一体感があり、自己肯定感を得やすい」「日本社会から孤立しがちで、将来日本社会との接点を見つけにくいのではないか」「各種学校扱いのため受験資格が得られない」等、様々な側面からの意見や分析が共有されました。

事後講義のグループ発表

参加者は本プログラムを通して、海外だけでなく国内の多様性にも目を向ける貴重な機会を得ました。座学に加えて、実際に現場に足を運ぶことにより、短期間で学びを各段に深める経験ができるのは、本学の実践型プログラムならではと言えるでしょう。

様々な言葉で書かれた「西小泉へようこそ」