米州開発銀行(IDB)と共催で「SDGs時代におけるソーシャル・イノベーション」セミナーを開催しました

12月14日、上智大学が包括協定を締結している米州開発銀行(IDB)と共催で、「SDGs時代におけるソーシャル・イノベーション」セミナーが開催されました。
当日は定員120名の国際会議場がほぼ満席となり、企業・機関関係者や学内外の学生等様々な参加者がありました。冒頭に曄道佳明学長および大石一郎米州開発銀行アジア事務所長による挨拶があった後、基調講演、2つのパネルディスカッションが続き、白熱した討論が行われました。浦元義照上智大学グローバル教育センター特任教授による基調講演では、「あらゆる貧困の撲滅と格差是正のSDGs」という切り口からソーシャル・イノベーションの可能性について考える問題提起がなされました。続いて、中村圭介米州開発銀行多数国間投資基金スペシャルアドバイザーより同行の融資の可能性について、幡谷則子上智大学イスパニア語学科長より「パラダイムシフトを促すソーシャル・イノベーションの可能性」をテーマに社会問題解決を導く経済発展の可能性についてそれぞれ講演がありました。

続くパネルディスカッションは、二部に分けて討論が行われました。第一部では「ソーシャルイノベーションの創出」をテーマに、保井俊之米州開発銀行理事・慶應大学大学院システム デザイン・マネジメント研究科特別招聘教授によるビデオメッセージによるフレームワークプレゼンテーションが行われました。続いて、澤谷由里子東京工科大学大学院バイオ・情報メディア研究科教授をモデレーターとしたパネルディスカッションが行われ、オオニシタクヤENERGY MEET共同代表・取締役・慶應大学情報環境学部准教授、河野泉NEC事業イノベーション戦略本部クリエイティブマネージャー、大塚信之米州開発銀行リードスペシャリストがそれぞれの企業・機関での取組について実例を交えながら紹介し、ソーシャルイノベーションの創出について議論を行いました。

第二部では「ソーシャルイノベーションのスケールとファイナンス」をテーマに、引間雅史上智学院経営企画担当理事がフレームワークプレゼンテーションを行いました。その後もモデレーターとして、白石智哉ソーシャルインベストメントパートナーズ代表理事、工藤七子社会的投資推進財団常務理事、小松真実ミュージックセキュリティーズ代表取締役とともに、SDGs目標達成をファイナンス面でサポートするためにどのような課題があるか、政府系機関・NGO・NPOと民間の間で、ファイナンス面を含めた協働・パートナーシップをどう拡大していけるのか、特に民間の資金を動員して資金面のスケールアップを図るための取組みとしてどのようなことが考えられるか、新興国におけるSDGsの取組みやBOPビジネスをファイナンス面でどのようにサポートしていけるのかといった切り口からパネルディスカッションを行いました。

最後に、中村圭介米州開発銀行多数国間投資基金スペシャルアドバイザーより今回のセミナーの総括として、SDGs目標達成とソーシャル・イノベーションの可能性についてコメントがあり、盛況のうちにセミナーは終了しました。