実践型プログラム「東南アジアに学ぶB」を実施しました

キウサタイ村のカトリック教会前で

2024年2月28日から3月8日まで、実践型プログラム「東南アジアに学ぶB」を実施しました。このプログラムは、東南アジアの中でも経済発展が著しいタイの首都バンコクと、本学の設立母体であるイエズス会が同国北部に設置した高等教育機関、ザビエル学習コミュニティー(XLC: Xavier Learning Community)に滞在し、講義と実践を通して国際社会が直面する課題について理解を深めることを目的としています。今回は、関西学院大学からも参加者を迎えました。

学部1年生から4年生まで計20名の参加者は、廣里恭史グローバル教育センター教授による事前講義を受講し、本プログラム参加に必要な基本知識を習得した上で渡航しました。バンコクでは、タイにおける日系企業進出の概況に焦点を当てた興味深い講義を受けたほか、実際に街を探索しながら、発展する社会のエネルギーを体感しました。

バンコクで講義を聴く参加者

XLC滞在中には、山岳少数民族のひとつであるアカ族の村を訪問したり、別の山岳少数民族であるタイル―族の皆さんから直接話を聞いたりする機会に恵まれました。また、ゴールデン・トライアングルを訪れ、タイはミャンマー、ラオスと国境を接していることを改めて認識するとともに、アヘン博物館では、かつてこの地域で盛んだったケシの栽培に絡む近代史を振り返りつつ、現在の課題について考える貴重な時間を過ごしました。

現地小学校でのボランティア活動

参加者は、「少数民族と多文化社会」、「環境保全」、「農業と所得創出」、「教育とヘルス」の中から関心ある分野を選び、XLC生とグループワークを行い、最終日に発表しました。XLCでは、少数民族出身の若者たちが寄宿しながら学んでいます。貪欲に学ぼうとする彼らから大いに刺激を受けながら、キャンパス内での植林や地元の小学校でのボランティアといった協働活動を通して交流を深め、フェアウェルパーティではあちこちで別れを惜しむ姿が見られました。

グループワークの様子

タイに留学経験を持つ学生から、海外は初めてという学生まで、学年も所属学科も様々な参加者でしたが、「タイや東南アジア全般について、理解を深めたいから」「上智ならではのプログラムに興味があったから」といった共通の参加理由があるため、プログラム開始直後から打ち解けた様子でした。また、引率教職員に加えて、本学がバンコクに設立した教育事業会社Sophia Global Education and Discovery Co., Ltd. のスタッフが同行するのも、参加者にとっては心強い特色と言えるでしょう。

フェアウェルパーティにて