領域概要

身体知領域では、身体性が問われる現代社会の中で、身体(からだ)の側面からの人間理解を試みたいと考えています。

そのために「他者のために、他者とともに生きる人間」の育成に不可欠な、自分自身の「身体=存在」への気づきを基盤として、身体を通じた自己表現、他者・外界とのコミュニケーションなど、自ら体感し考える機会を得るための、実践を重視した科目を中心に展開します。
その中で、ウエルネス、身体やスポーツの文化など、さまざまな側面から、包括的な「身体知 (Embodied Wisdom)」について、討議や体験学習などを通じて多角的に学ぶ機会を提供し、自身への気づきや多様な社会の問題解決へと繋ぐ「身体の知」の獲得を目指します。

教員・研究分野

職名 氏名 現在の専門分野
領域長・教授吉田 美和子ソマティック教育、ボディワーク、乳児の運動発達教育
教授島 健コーチング学、フライングディスク、水泳
准教授竹村 りょうこスポーツ心理学、テニス
講師新井 真実舞踊学、コンテンポラリーダンス、コミュニティダンス
助教裵 芝允教育学、体育・スポーツ哲学、身体感性論
特任助教薄井 澄誉子運動生理学、応用健康科学、女性の健康
特任助教工藤 龍太武道論、スポーツ史
特任助教今若 太郎スポーツバイオメカニクス、スポーツパフォーマンス

身体知領域会議委員

委員氏名 所属
吉田 美和子領域長・基盤教育センター身体知領域教授
島 健基盤教育センター身体知領域教授
田村 梨花外国語学部ポルトガル語学科教授
竹村 りょうこ基盤教育センター身体知領域准教授
裵 芝允基盤教育センター身体知領域助教

必修科目

必修科目の「身体のリベラルアーツ」は、“⾝体で感じる・知る”ことを通して、多様な学問や価値観のなかで⾝体(=存在)から思考し、生涯の学びにつながる「教養としての身体」を獲得するために、身体知領域が展開する科目群の入り口として1年次に履修するものです。

授業では、自身のからだに目を向け、生きている身体を感じること、他者や集団との関わり方、現代社会の抱える問題を自らの問題として捉えることについて、講義やさまざまなワークを通じて、実践と学びの機会が提供されます。
自らの身体に出会うこと、身体に気づくこと(Body Awareness)を通して、身体を生きる存在として捉え直し、人間理解を深めていきます。

選択科目・高学年向け科目

200番台の科目では、ウエルネスライフや身体文化、スポーツ文化、共生などに関係した科目や、個人や集団で行うスポーツ種目など、身体の知をめぐる個別テーマにつなぎながら、広い視座から得られる知識を、自らの体験に基づいて学んでいきます。
さらに高学年向け科目では、多様性と身体、グローバリゼーションと身体、国際平和とスポーツなど、複雑かつ先端的なテーマを通じて、さまざまな知識を統合しながら、人間存在に関するより高度な課題について深く考えていきます。

わたしたちはこの世に生まれた瞬間から、身体を通して何かを感じ、表現し、そして人や社会、世界とつながっています。その一方で、バーチャルな空間やAIのような、今までの身体性を覆すような新しい知が広がるなど、人間が自分の身体そのものを生きる意味や、そのあり方が大きく問われています。
身体を意識し、人間そのものを考えるとき、こうした様々な問いが生まれます。実践的に身体を使うこと、身体の視座からものごとを捉え直すことを通して、このような問題を自分事として考えてみましょう。

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