上智大学における軍事的安全保障研究等の取扱いについて
上智大学長 曄道佳明
イエズス会の設立による本学は、カトリシズムの精神に基づき、学術の中心として真理を探究し、文化の発展と人類の福祉に寄与する研究活動を行ってまいりました。グローバル化や多様化によって激動する社会が直面している諸問題は複雑化を増すとともに、学術研究における研究領域の学際性と社会的役割も複雑化してきております。本学はこのような状況において、研究者の自主性を尊重するとともに、高い倫理性を有した研究活動の展開を推進しており、広く社会に貢献できるような研究成果の創出及び発信に注力しております。
本学の建学の理念と教育精神に則り、また、平成29年3月24日に日本学術会議が発出した「軍事的安全保障研究に関する声明」を踏まえ、本学においては、軍事的安全保障・デュアルユース(軍民両用)を目的とした研究を実施しないことといたします。
上記に伴い、軍事的安全保障・デュアルユース(軍民両用)を目的とした研究にかかる外部資金の申請については、これを認めないこととします。具体的には、防衛省(防衛装備庁)による競争的資金制度「安全保障技術研究推進制度」及びAsian Office of Aerospace Research and Development(AOARD/米空軍アジア宇宙航空研究開発事務所)による研究助成金等への申請を行いません。
以上
2017.11.09 総合ニュースより引用