総合グローバル学部 総合グローバル学科 4年(2023年度ビクトリア大学<カナダ>)

2023年8月1日~8月18日の3週間に渡って実施された海外短期研修「ビクトリア大学」に参加しました。

ビクトリア大学の入り口にて。街自体もいたるところに花が手入れされており、とても綺麗でした。

①参加しようと思ったきっかけ

 私は元々交換留学を希望していましたが、実際にはコロナの影響で中々かなわず、大学生活最後の年にいい機会だと思って参加しました。
 交換留学ほどの準備が必要なく、短期語学講座よりは難易度の高いちょうどいい内容だったことも決め手になりました。現地の大学で、英語で学ぶことができるという内容は短期研修ならではの内容でした。
 このプログラムを選んだ理由として、卒業後の自分の目標を達成するチャンスをつかむきっかけになると考えたからです。
 私は将来、海外の人と仕事をしたいという目標があり、このプログラムは英語でビジネスの知識を身に付けることができるという点で参加を決定しました。またカナダという国に個人的に興味があったため、そこも魅力的な特徴でした。

②プログラム(学習)内容について

 プログラムの参加者は35名程度で、日本人が6割、イギリス人が3割、中国やメキシコからの生徒と多様な構成でした(年によって参加者の割合は大きく変わります)。

 内容はキャンパス内での研修に限らず、様々なキャンパス外でのレクリエーションも用意されており充実度の高いものでした。
 授業は平日の9時から16時までを計3週間実施する、内容の濃いものでした。授業内容は、ビジネスに関する基礎的知識を学ぶことを目的に構成されていおり、①Business Communication ②Business Managementの2本柱で構成されていました。 

授業中の風景。学生が意見を述べたり、発表したりする機会が毎日あるため、おのずと意見を言うことができるようになりました。

 ①の授業では国際的な場で仕事をするために必要な知識や、広告の意図などを学びます。最終課題は、グループで新規事業のプレゼンテーションを行うものでした。イギリスからの学生の方でイギリス英語がなかなか聞き取りにくく、話し合いの時点で苦戦しましたが紙に書いてもらったりするなど、何とか意思疎通を図りました。このように先生からの学びだけでなく、学生同士での相互学習も非常に学びになりました。

 ②のパートでは起業家精神、サービスマネジメント、国際ビジネスといった各分野に分かれた専門家の先生の下で学ぶことができます。どの授業も英語が母語でない方にも気を遣って分かりやすく話してくださいました。特に起業家精神の授業では、授業を受ける前は起業をする予定もないため自分には関係ないと思っていましたが、起業家精神は世の中に新しい価値を生み出すうえで必要な知識だと学び、非常に新鮮でした。

 週末や放課後には、ホエールウォッチングやゲーム会が催されたり、ハイキング、ジップライン、ブッチャートガーデンの観光をしたりと様々なプログラムが用意されていました。授業時間では見ることのできない仲間の一面も見られ、非常に楽しかったです。

ハイキングに参加した際の1枚。斜面がきつく、しんどかったですが景色は抜群!

③難易度について

 交換留学同様(=現地学生と一緒に受講するレベル)の授業内容だと想像していましたが、実際の難易度は、交換留学よりはハードルが低く、語学留学よりは高い水準が求められました。
 交換留学より容易な理由として、先生方が英語を母語としない方も想定に入れて授業を展開してくださるため比較的やさしい内容でした。一方で、グループ内でのディスカッションでは英語が母語の方とも意見交換をしたり、英語でプレゼンテーションを行ったりする必要もありました。

 私自身の英語力としては、英検準1級、TOEFL70点程度でした。英語に対する苦手意識は特段なく、スピーキングにもある程度自信があり、留学を通して思ったほど難しいと感じた場面はありませんでした。英語がやや苦手そうな参加者も中にはいましたが、周囲の生徒となじんでいたため気軽に参加しやすいと思います。

④現地での生活について(宿泊形態・治安等)

 現地での生活は大学内にある寮で過ごしました。4人で1つの家を振り分けられ、個人部屋と2人で共用するバスルーム、共用キッチン、備え付けの調理器具がありました。個人部屋は鍵もついているため、プライバシーも確保されており一人の空間も安心して過ごすことができます。
 大学内に寮があるため治安も心配することはなく、参加者との交流も深まる生活でした。
 私の場合はイギリス人の生徒とバスルームを共有していましたが、初対面でバスルームに土足で入られたことに文化の違いを感じました。このようなカルチャーショックも経験でき、留学の意義も十分に感じることができるなど、良い生活環境だったと思います。
 食事は大学内の学食を利用したり、スーパーへ買い出しに行ったりすることができます。
 普段の過ごし方も比較的自由度が高く、授業時間外はそれぞれ自由に行動していました。バスを使ってダウンタウンへご飯を食べに行く人や、私の場合は週末に小型飛行機でバンクーバーに行きました。大学内に留まるだけでなく、観光や自分のしたいこともある程度融通が利き、観光も楽しむことができました。

観光名所ブッチャートガーデンを訪れた際の1枚。

⑤留学奨学金について

 今回私はプログラム参加にあたり、留学奨学金を受給しました。私が受給したものは上智大学のOB会であるソフィア会からの奨学金でしたが、経済的な負担はかなり楽になりました。
私が受給した奨学金以外にも種類かあり、その案内もプログラム参加時に紹介されました。※
 奨学金の種類によって支給金額は大きく違うと思いますが、金銭的な理由で留学をためらっている方にも、ぜひ留学用の奨学金が(貸与型・給付型共に)あることを知っていただき、ぜひ参加と合わせ検討してみてください。

⑥後輩・次年度以降の参加者へのメッセージ

 このプログラムは、「自分の語学力には自信がついてきたけど、交換留学は少し不安」という方に参加をおススメしたいです。
 語学習得を目的としたコースではないため、ある程度英語は喋れることを前提とした学習内容である反面、周囲の生徒は英語が多少拙くても理解しようとしてくれていました。期間も3週間と短いため、このプログラムに参加してから交換留学への判断材料にしても良いかもしれません。
 内容は初級程度なのでビジネスを学ぶという意味では物足りなく感じるかもしれませんが、それ以上に海外で3週間過ごすという経験は大きなものでした。
 単に机に向かって勉強するだけでなく、放課後のパーティーや共同生活を通して価値観の違いを身にしみて実感することができました。他の参加者も、交換留学を検討し出すなど、短期研修を通して今後の目標を各々見つけていました。同じプログラムを受けた仲間でも、それぞれ自分がやってみたいことを発見する機会だったと思います。

ルームメイトとの1枚。カルチャーショックを受けたのもいい思い出!